赤麦仕込み行程
美味しい赤麦地ビールが出来上がるまでの仕込みをご案内いたします。
赤麦を守る会では、安心して赤麦地ビールをお飲み頂くために、すべての行程を公開させていただいております。
(2011年5月1日)
大雪地ビールのHPはこちら
仕込み前日に麦芽を破砕します。
破砕することで、効率よくエキスを得ることができます。
写真の「モルトミル」という機械を使い破砕していきます。
(回転する二つのローラーにより麦芽を破砕します)
破砕後の赤麦麦芽および大麦麦芽です。
仕込みの開始です。
まず50℃程のお湯を「糖化兼煮沸釜」に張り、破砕した麦芽を投入します。
その後、徐々に温度を上げて、麦芽の持つ酵素の力でデンプンを糖化します。(ここで得た糖分を、酵母がアルコールと炭酸ガスに変えることで酒になります)
これを「もろみ」といいます。
糖化の終わったもろみを底が網目状になった「ロイタータン」という釜にうつし、ポンプ底から吸い出したキレイな麦汁を再び糖化兼煮沸釜へ戻します。
写真は糖化釜からロイタータンへ麦汁を移しているところです
下の写真がロイタータンから搾り出されたきれいな麦汁です。
搾り終えた麦汁の量、糖度を測定し、搾り粕をロイタータンから取り出します。
搾り粕は乳牛の飼料として使われています。
その後90分間煮沸(殺菌、濁りの素となるたんぱく質を凝固させる)。
その間に3回に分けてホップ(苦味、香りを付与するだけでなく抗菌効果もあります)を添加します。
煮沸の間に酵母の準備をします。
大雪地ビールでは通常液体酵母を使用していますが、今回は写真のような粉末酵母を使用しました。
ヴァイツェンというドイツ南部で盛んに作られている小麦ビール用の酵母です。
一般にバナナやバニラのような香りがします。30℃程のぬるま湯に溶かし樽に移します。
煮沸後に写真のステンレス釜(ワールプールタンク)へ移し、遠心分離でホップ粕や煮沸中に生じたたんぱく質の凝固物を分離します。
最後に麦汁を冷却機を通して15℃程度に冷やし、酵母と酸素を添加して発酵貯蔵タンクに移します。
後は10日間ほどで発酵・熟成を終え、酵母を取り除き完成です。
写真は左から冷却機、タンクへ移送中の麦汁の様子(酵母添加前、添加中)です。
写真が発酵貯蔵タンクです。
美味しい赤麦地ビールの完成です。