赤麦精麦行程
赤麦地ビールの製造委託をお願いしている「大雪地ビール」の製造部醸造課 醸造長の千葉さんと山崎さんから、今年の精麦作業のご報告がありました。
赤麦を守る会では、安心して赤麦地ビールをお飲み頂くために、すべての行程を公開させていただいております。
今年も美味しい赤麦地ビールが出来上がりました。
(2011年5月1)大雪地ビールのHPはこちら
「浸漬」工程

発芽するのに必要な水分と酸素を赤麦に吸収させる「浸漬」の工程です。
製麦前の赤麦です。

この水槽に水を溜め左側の装置で温度管理を行います。

この網に赤麦を入れ、そのまま水中に漬けます。

実際に網に小麦を入れ、水中に漬けていきます。

この状態で一昼夜置きます。
写真右の方が製麦を担当されている、松家農園「松家源一」社長です。

一昼夜経た赤麦の状態です。
水分を吸収し若干膨らんだところです。

水中に発芽抑制物質などが溶け出し茶褐色になっています。

赤麦に酸素を与えるために一旦水槽から取出し水気を抜きます。
(松家農園では地下水を使用ているので、酸素の含有率が低いそうです。)

ここまでの工程(水に漬ける→水を抜く→水に漬ける→水を抜く)を4~5時間毎に繰り返し、
翌朝「発芽」の工程に移ります。
発芽

「発芽」工程に入り48時間経た赤麦の様子です。

根が1~1.5cm程の長さまで成長しています。
乾燥作業

乾燥開始から約24時間経た赤麦の様子です。
写真ではわかりづらいかもしれませんが穀皮にしわが見られます。

「乾燥」の工程は終了、乾燥機にかけます。写真は「ほぐし機」です。

ほぐした赤麦を乾燥機にかけます。



乾燥は終了、次の「脱根」まで保管します。
(脱根の際、根が大量に飛び散り後始末が大変なので、天気の良い日に他の麦芽の脱根と合わせて行います。)

これが脱根用の機械です。
三段階の処理でほぼ完全に根(幼根)を除去することができます。


一段目の脱根機とそこを通過した麦芽の様子です。


この段階ではまだ根の大半が残っています。


二段目の脱根機(中は一番目のものと同じように棘の付いた棒が回転しています)と、
そこを通過した麦芽の様子です。


大半の根が取り除かれ、わずかに残るのみとなりました。



そして三段目、最後の処理とそこを通過した麦芽の様子です。


完全に根が取り除かれました。